一般的に、恋愛は「一対一」の関係です。お互いに恋をする2人の男女がいて、成り立つもの。
時には異性だけでなく男同士だったり女同士だったりもして、そのカップルの数だけ異なる恋愛の形があります。
ただし、その恋愛がもし「一対二」以上の形になった時、それは「浮気」や「二股」と呼ばれることも。
その恋愛に関係する全ての人が了承しているなら問題ないはずですが、普通は2人以上の人と付き合うのはNGです。
でも、もし2人以上の人を同時に好きになってしまったら、どうすれば良いのでしょうか?誰も傷付かずに状況を打開する方法はあるのでしょうか。
今回は、「好きな人が2人以上いる時」の対処法についてお話ししていきます。
好きな人が2人以上いる状況とそれぞれの注意点

タイプの相手が複数現れるのはラッキーな状況ですが、好きな人が2人以上いるというシチュエーションは、一見「幸せも2倍!」なようでいて、なかなかハードなものだったりします。
昔から「二兎を追うものは一兎をも得ず」といいますよね。2人以上の好きな相手に同時にアプローチしようとしていると、どちらに対しても中途半端になって、結局はどちらとも付き合えない…という結果も見えています。
それに、同時に2人以上の恋人と付き合う「二股」という行為は普通歓迎されません。それどころか、間違いなく全員の怨みを買うか、愛想を尽かされてしまいます。
特に、今すでに付き合っている人がいるのに他の人を好きになってしまった場合です。「恋人も好き、でも他の人も好き」という気持ちを持つのは罪ではないですが、恋人にバレればきっと悲しませることになりますし、信頼も失うかもしれません。
また、マッチングアプリを使っていると、何人かと同時進行でデートをすることもあるでしょう。でもその同時進行もほどほどのタイミングでやめて1人に絞らないと、「二股」のまずい状況に突入してしまいます。
最も複雑なシチュエーションとは、「誰かに片思い中に別の人に告白される」というものではないかと思われます。片思いを続けるのか、自分のことを好きだと言ってくれた人を選ぶのか…どちらかを選べば、もう引き戻せないことになるかもしれませんから、決断は慎重に下すべき。
それぞれの状況によって、「一番やってはいけないこと」があります。打開策の前に、まずはシチュエーション別に好きな人が2人以上できてしまった時に避けるべき行動についてまとめましょう。
彼氏/彼女がいるのに他の人を好きになってしまった
まず、自分にすでに本命の恋人がいるのに、誰か他の人を好きになってしまったら。
恋人と上手くいっている場合には、単純に他の人をあきらめる方が平和です。浮気をすれば自分勝手な理由で恋人を傷つけてしまいますし、恋人と別れたとしても、新たな片思いがうまくいくとは限らないのです。
この時の最悪の行動といえば、自分の感情を我慢せず、恋人がいる状態で新しくできた人にアタックすること。すると、いずれは他にも好きな人がいることを恋人に勘付かれて振られ、さらに他の好きな相手にも振られて孤独になってしまうかも。
普通は恋人がいる人に「好きだよ」と言われても、「すでに恋人がいるのになんで?」と疑問に思いますし、絶対に信用されません。それに、今回のパターンでは恋人にもまだ気持ちがあるという場合ですから、余計に嫌われます。
つまりは、恋人がいるのに他の人を同じくらい好きになっても、周りの人にとって良いことは何もないのです。恋人、そして新しくできた好きな人の両方の信頼を失うでしょう。
自分の気持ちを我慢できずに人を傷つけてしまうのは、子供のやることです。今自分の側にいてくれる恋人のことを好きで大切に思っているのなら、その人を最優先にして、他の好きな人は諦めるのがベスト。
たとえ新しい相手と会話する中で、距離感が縮まって良い雰囲気になって相手から誘われてたとしても、流れで肉体関係を持つようなことは大人として、知性ある人間としては倫理観に欠ける、ありえない行動なのです。
浮気になる前にけじめをつけよう
もしも、恋人よりも新しくできた好きな人のことを諦められないなら、恋人とは縁を切るべきです。
恋人と別れないまま他の相手に手を出すなら、それは「浮気」になってしまいます。
恋人とは、特殊な条件がない限りは、自分と相手の2人をお互い独占する約束。その約束を破るのですから、恋人や周りの人の信頼を失うのも当たり前です。
好きな人が2人いて、そのうち1人とは恋人関係であるというのはある種、恵まれた身分ですが、自分の決断を間違えればその状況は一気に転落します。
新しい相手と付き合っても、浮気の関係であることがバレれば即嫌われて振られることもあり得ますし、浮気の関係であることがわかっていて付き合うという人もそうそういません。
好きな人に対して誠実でありたいなら、恋人関係を続ける場合はその人だけのことを見て、他の相手を選ぶとするなら、今いる恋人とは別れ、けじめをつけて新しい関係を作りましょう。
2人以上とデートをしていて絞れない
マッチングアプリで恋人を探し、いいねを送った何人かとマッチングして、話が合う数人とデートをしてみたけど、その誰もを魅力的に感じて1人に絞れないというシチュエーション。
マッチングアプリを使ったことのある人は、理解のできる状況なのではないでしょうか。
マッチングアプリとは、「絶対にこの人と付き合いたい!」という人がアプリ上にいたとしても、その人がこちらにも興味を持ってくれるとは限らないものです。
そのため、ほとんどの人が複数の相手に「いいね」を送って相手の反応を待ちますし、システム的にも何人かとマッチングすることは推奨されています。
アプリを継続して使いつつ、実際にマッチングした相手と会ってみることであらためて「恋人としてありかなしか」を選択しますから、アプリを使っている人が2人以上の複数の人とデートをすることは、何も不思議なことではありません。
もしくは、マッチングアプリを使っていなくても、正式に恋人として付き合う相手がいない時、食事などのデートをする相手が何人かいる、という状況はさほど珍しくはないのです。
でも、いずれは1人に絞らないと、二股や、それ以上に複数の人に内緒で同時進行で付き合うという罪深い関係性に進んでしまうかも。筆者の知り合いには七股をして、曜日別の彼氏を作っている人もいましたが、当然そんな強者の状況も長くは続きませんでした。
とはいえ、マッチングアプリでは「ヤリモク」や「メシモク」のしょうもなきユーザーも多く、根っからの善人とマッチングすることはなかなか稀なことですから、何人も好きな人ができるという状況はあまりないかもしれません。
心からいいなと思える人を複数人見つけられたらとてもラッキーなことですが、ちゃんとした恋人関係を作りたいと思うなら、1人に絞ることを視野に入れ、早めに決断を下しましょう。
誰も好きじゃない可能性は?
色々な人にデートに誘われて、誰か1人に決められなくて困ってる…という状況、もしかしたらそのうちの誰にも恋愛感情を持てないということはないでしょうか。
「悪くないな」と思っている相手とデートに行くのもそれなりに楽しいですし、人に好かれることも満更ではない気持ちになります。
でも、もしその全員にいざ「付き合ってください」と言われても、心から笑顔で「はい」と返せる人が1人もいない、という状況だったら?
食事などのデートに行くのは好きだけど、誰とも付き合いたくない、という気持ちは別に悪いことではありません。モテ期を満喫しつつ、自分がやりたいことに集中できる生活というのは素晴らしいものです。
でも、人の気持ちも無限に続くものではないですから、いつかはその状況にも終わりが来ます。何人かいるデート相手も、他に好きな人ができたり、自分に告白して振られたり、気持ちが薄れてフェードアウトしていく…など、関係の終わりのサインは色々と見られるでしょう。
恋人は、作らないといけないものではありません。他人に「なんで恋人いないの?欲しくないの?」と言われたとしても、強要される筋合いなんてないですよね。「ウルセェ!」と一喝してしまいましょう。
ですから、ただデートをするだけで恋人を作らない、というスタンスでもいいのです。
とはいえ、自分に片思いをしている人を弄ぶのは良くないですから、本気でこちらのことを好きだという人に対しては誠実に接しましょう。断るタイミングでしっかりお断りしないと、相手も心の傷を引きずることになってしまいますから。
片思い中に他の人に告白された
2人以上好きな人がいるという状況で一番厄介だと思われるのが、「誰かに片思いをしている時、他の人に告白される」というシチュエーションではないでしょうか。
告白してきた人が特に興味のない相手なら「他に好きな人がいるから」と断って終わりですが、もしその相手が「いい感じ」で脈ありの相手だった時には、腹を括らないといけません。
もし、片思いの相手への気持ちが断ち切れないのに、告白してきた相手と付き合ったとしたら、いつかは自分の片思いがバレますし、相手は「自分よりも好きな人がいるのに付き合った」と知ればとても傷つくでしょう。
告白してきた相手のことを少なからずいいなと思っているなら、あなたはY字路に立っていることになります。片思いを続けるのか、自分のことを好きと言ってくれる相手を選ぶのか。どちらを選ぶとしても、その先の未来を知ることはできません。
まず、片思いを続けているという状況は苦しいようですが、見方を変えれば恋愛の段階の中でも一番楽しい状況ともいえます。
相手の欠点を見ることなく、理想を追い続けられるという場合なら、毎日のモチベーションにつながりますし、相手の欠点も知りつつ、たとえ一度振られていても諦めきれないという気持ちも、嘘をつけば自分の気持ちを裏切ってしまうことに。
一方、誰かに愛される恋愛も幸せなものです。相手の気持ちに応えるということは、安定した恋愛関係を約束するということでもありますし、「恋人が欲しい」という気持ちが強ければ、片思いをし続けるよりは満たされるはず。
でも、これらのどちらも両立することはできません。平和な選択肢は「どちらか一方の道を選ぶ」か、または「どちらも選ばない」の二択になります。
不毛な片思いを選ぶのか、愛される幸せを選ぶのか
片思いという状況は、学生時代など若い時は青春で楽しいものですが、大人になればなるほど苦しい展開や妥協しないといけないパターンは増えていきそうです。
片思いの相手も他に恋人ができるかもしれませんし、人は少しずつ変わっていくものですから、一生自分の好きな相手でいてくれるとも限りません。それに、ずっと片思いをされているという状況も気まずいので、叶わない恋ならいつかは相手を自由にしてあげるべき。
何年も片思いを続けるというのは大変なことです。相手が自分の気持ちに応えられなければ、諦めて他の人を探した方がいいこともあります。
そこで、もし誰か他の素敵だなと思える人が自分のことを好きだと言ってくれたら、それは幸運といえるでしょう。叶わない片思いの場合は、自分のことを好きだという人を選ぶのも堅実な道です。
でも、どうしても片思いの相手を諦められない気持ちが残るでしょう。そうなると、自分のことを好きだという相手との恋愛も不毛な関係になってきます。
まるで恋愛小説のような、ドラマチックで煮えきらない展開ですね。こればかりは、アドバイスをするのはなかなか難しいです。
ただ、ひとつ言えるのは「自分のことを好きという相手を保険としてキープする」というのはとても失礼なのでやめよう、ということ。
自分に告白をしてくれた相手への返事を保留して、自分の片思い相手に告白し、その結果で自分に対する告白を受けるかどうか決める、というのは、ちょっと卑怯です。恋愛は人の気持ちがかかっていることで、受験ではないのですから、自分の都合のいいように人を操ってはいけません。
そういうことをするようなズルい人からは、いずれ人が去っていきます。もし片思いが簡単に諦められないのなら、自分に対する告白は一度きっちりと断りましょう。
ひとりに絞るべき?それとも…

ここから、もし2人以上好きな人ができた時、どんな選択肢を選ぶといいのかを考えていきます。
2人以上好きな人がいて、その誰を恋人として選べる時には、
- 誰か1人だけを選んで付き合う
- 誰とも付き合わず自分ひとりでいることを選ぶ
- 好きな人全員と付き合う
この二つのような選択をするのが健全。しかし、場合によっては
という、驚きの選択をすることも、不可能…では、ない、かも、しれません。
誰か1人を選んで付き合うとしたら、選べる相手の中から一番いいなと思える人を選択することになるかと思います。しかし、相手の年齢や職種、外見のようなスペック決めるというような合理的な方法だと、恋心、死にませんか?
恋人関係を長く続けていれば、そのうち恋心が覚める瞬間もありますが、それも一時的だったりします。自分の「好き」という気持ちを蔑ろにして、人生の潤いは得られるのでしょうか。
もし誰に対しても心が動かないということであれば、誰とも付き合わずお一人様でいるというのも素敵です。誰かを傷つけたり、妥協することもない、潔い選択だと思われます。
恋愛は一回のデートにもお金や時間がかかるものですから、毎日を忙しく過ごしている人や、お金を貯めたい時には恋愛もお休みした方がいい場合もあります。恋人がいることが必ずしもステータスではない世の中になってきていますし、独り身を満喫するのも悪くないでしょう。
一番破天荒な選択肢としては、「好きな人全員と付き合っちゃえ!」というものですが、これはかなり厳しい条件付きなので、なかなか叶わないかも知れません。「ポリアモリー」という恋愛関係になりますが、それを布教するには自分のカリスマ性次第です。
それでは、これらの選択肢について、1つずつ解説していきましょう。
付き合う人を選ぶときの基準を決める
はじめに「複数いる好きな人のうち、誰か1人を選ぶ」という選択肢について考えてみます。
とはいえ、そもそも1人に絞れないから、悩んでこの記事にたどり着いたのではないかと思うので、簡単な選択肢ではないということは前提として進めていきましょう。
好きな人を1人に絞るという選択は、「恋人が欲しい」「誠実で一般的なお付き合いがしたい」という気持ちが強い人がするべきものかと考えられます。
自分の好きな人たちが、同じように自分のことを好きだとしたら迷いもしますが、そのうちの誰かだけが自分のことを好きでいてくれて、他の人は特にこちらに対してなんとも思っていないなら、誰を選ぶべきかは自明の理ですね。
両思いの相手がいるのに、誰か別の人にも片思いをしているという状況はちょっと誠実さに欠ける心理でしょう。
それに「誰かに愛される」ということは、慣れているとなんでもないことに感じるかもしれませんが、本当はとても尊いことです。
もちろん、好きではない相手に好かれても困りますが、その相手のことを少しでも好ましく思うなら、少なくとも感謝の気持ちを返すことは当然の礼儀。
誰にでも好かれるということはとても難しいことで、今まで会った人、これから会う人、その中には自分のことを好きだと思ってくれる人と同時に、何かしらの理由で嫌ってくる人もいます。
たとえ大したことのない理由でも、世の中には「みんなに好かれているから」など取ってつけたような理由で人を嫌いになる人もいるので、すべての人に好かれるということは不可能と言えるほどのこと。
このことは、おそらくは多くの人が大人になる過程で気がつき、自分のことを好きと言ってくれる人の大切さを知ることでしょう。
そこで、自分を好きになってくれる人の気持ちを蔑ろにしたり、その人が自分にとっても大切なのに、放っておいて他の人に目を向けるのは、ちょっと失礼ないことではないでしょうか。
そうして両思いの相手を優先した方がいい、と筆者は結論付けますが、ただ、誰を恋人に選ぶのかは人の自由です。自分なりの基準で誰か恋人にしたい人を1人に決めたなら、他の人に目を向けたり、浮気しないようにしましょう。
合理性と心のバランス
もし、好きな人が複数いて、その誰もが自分と付き合いたいと思ってくれているとしたら。その中から誰かを選ぶとして、どのような基準で決めたら良いのでしょうか。
たとえば、結婚願望があるとしたら、それなりに生活力のある人を選ぶことをおすすめします。
収入の問題は、お互いがお互いのために頑張ろうという気持ちがあればなんとでもなるものです。ただ、どんなに好きでも、収入も含めて自分1人の生活も自立できない相手は避けた方が良いでしょう。
学生なら、卒業して就職してしばらくすれば安定しますからさほど問題にはなりませんが、いい大人が生活力を他人に頼り切りなのは、カッコ悪いですよね。
誰も人の世話をするために結婚したくはないでしょうから、結婚後に地獄を味わいたくなければ、相手は1人でもそれなりに生きていけそうな人を選ぶべき。結婚は恋愛の延長線上ではなく、相手が「共同生活者」になるということを覚えておいてください。
また、結婚前に同棲を経験すること、お互いの両親と交流を持っておくことで、「結婚したら相手が豹変した!」「マザコンだった!」といった地雷を踏むことをある程度防げます。
結婚相手を選ぶには、ある程度の合理的な判断が必要なのです。では、もし結婚願望が特にないとしたら、どのような基準で恋人を選ぶべきでしょうか。
まず「付き合ったら周りの人から羨ましがられそう」などの理由は避けましょう。恋人をアクセサリー扱いするのはゲスのやることですし、付き合った相手によって自分の価値が決まると思うような考え方は危険です。
どんな人を選ぶのがベストかといえば、「自分のことを一番理解している人」でしょう。自分の性格や仕事や夢など、どれか1つにでも理解が欠けていると、恋人として付き合っていくのは厳しくなります。
ドキドキする恋愛がしたいとしても、安心感のある恋愛がしたいとしても、自分に理解のない相手にはそのうちイライラしたり悲しくなってくるので、自分のことを好きな人たちから誰かを選ぶとしたら、自分をそのまま受け止めてくれる人がおすすめ。
または、完全にフィーリングで、心の赴くままに選んでも良いかと思われます。ただ、「一番スペックの高い人と付き合う」より、自分を受け止めてくれる相手を選んだ方が、結果的に幸せになれるのではないでしょうか。
ひとりでいることを選ぶのも悪くない
好きな人が複数できてしまった場合でも、必ずしも誰か1人選ばないといけない、ということはありません。「誰も選ばない」ということもできます。
複数の人を好きな状態で誰か1人と付き合っても、他の人を好きな気持ちを持ったままだと、いずれは恋人を傷つけるでしょう。誰かを傷つける恋愛をするくらいなら、1人でいることを選ぶという、潔い選択肢です。
そうして、誰とも付き合わないというスタンスなら、何人も好きになってしまうという気持ちもそのまま持っていられますし、自分の不誠実さで誰かを深く傷つけることも起こりにくいでしょう。
ただ、誰とも付き合わないとはいえ、好きな人をみんな「セフレ」にしよう、という行動に出る人もいるかもしれません。誰の恋人でもなければ、体の関係を持っても浮気にならないし誰も傷つけない、という考えかもしれませんが、その認識は誤りです。
セフレの誰かが自分に恋をしてしまうリスクもありますし、体の関係を持つ前に「誰とも付き合う気はないけどいい?」と承諾を得なければ、相手は「自分たちは付き合ってるのかな」と思うこともありそう。その後になって「話が違う!」と修羅場になるでしょう。
そのため、単純に「誰とも付き合わなければ誰とでもやっていい」という考えは、ちょっと浅はかですね。いずれ誰かに怒られたり復讐されたりすることもあり得るので、「この方が人間関係が簡単」と思っているならおすすめできません。
最低でも、誰とも付き合わないという選択肢を選ぶなら、周りの人にそのことを公表するべきでしょう。誰にも、自分と付き合える可能性を感じさせないように配慮してください。
このような「自由恋愛」には独自のマナーがあり、より複雑な人間関係を持つことになります。その複雑さを受け止めきれなさそうなら、好きな相手は誰か1人に絞りましょう。
自由恋愛のコスパについて
恋愛は、お金がかかります。一緒にどこかに出かけるにも交通費がかかりますし、外食するのもなかなか費用がかさみます。お金のかからないお家デートばかりではマンネリもしてきますし、恋人と楽しく過ごすには、少なくともお金がかかるものです。
それが複数の相手となれば、1人増えるごとにコストも倍々になりますね。たとえ全員がセフレだとしても、ホテル代だってなかなか出費が嵩んできます。
自由恋愛は「高い」のです。それに、行動力も必要になってきます。相手から「会いたい」と言われても、面倒だからというだけの理由で断り続ければ相手もフェードアウトしていきますし、複数の相手を同じように気づかうなら、自分の趣味の時間も、毎回誰かのために使うようになるかも。
それに人を好きになる気持ちも単純ではないですから、疲れることもあるでしょう。好きな人の人数が増えるほど、疲れも増えていくかもしれません。
好きな人を複数作るのは、かなりのバイタリティがいることです。恋愛も時には人を疲弊させますから、十分なお金や自由時間がない限りは、自由恋愛は向いていないと考える方が身のためですね。
「全員と付き合う」というのはアリ?
「好きな人がたくさんいる?じゃあみんなと付き合っちゃえ!!」
こんな毎日パーリナイ的なハッピーワールドは現実で展開できませんよね。まずそのうちの誰か1人には刺されそうです。
しかし、世の中にはこんなわがままな望みを叶え、好きな人みんなと恋人関係になれる「ポリアモリー」という関係性があったりします。
「ポリアモリー」とは、いわゆるオープン・リレーションシップに合意の上で、複数の人と身体的にも精神的にも深い関係を結ぶこと。
結婚や恋人関係においてもお互いを束縛せず、自分たち2人以外との相手と体の関係を持つことを受け入れる態勢であるオープン・リレーションシップですが、なおかつポリアモリーとは精神的なつながりも重視します。
また、ポリアモリーは、その恋愛関係の中の全員が合意の上で、嫉妬心をコントロールしつつ他の人とも交際を認める倫理的な関係であるとされており、乱行目的の集まりではありません。
とはいえ、日本では重婚は違法ですから、たとえ全員との関係が婚姻関係に近いとしても法的には認められません。
それに、ポリアモリーは日本でも認知度が上がりつつあるようですが、あまり浸透してはおらず、ポリアモリーを自称する人も実は本来の内容とは誤った認識をしている場合もあるとか。
一夫一妻制の「モノガミー」が日本では当たり前ですし、当然多くの人が1人の恋人、結婚相手とだけ愛し合うスタイルを持ちます。
好きな人を1人に絞れないということは、言い方を変えると「たくさんの人を恋人として愛することができる」ということにもなるでしょう。そういった悩みがある人には、ポリアモリーという「ライフスタイル」を研究してみるのも1つの方法になるかもしれません。
ポリアモリーというライフスタイル

全員が合意の上で複数の人と恋愛関係を構築する「ポリアモリー」という関係。
その実践者は、ポリアモリーとはただの関係性にとどまらない、価値観や「ライフスタイル」であるといいます。
たしかに、たとえば一夫一妻の婚姻関係は世間的にも一般的ですから、特に自分の周りの何かを変える必要はありません。しかしポリアモリーの関係性を持つということは、周りの人間関係も巻き込まないわけにはいかないでしょう。ポリアモリーは、人間関係や実生活がまるっと転換する可能性を持っているのです。
おそらくは、周りの友人は理解のある人しか残らないでしょうし、ポリアモリーというものを知らない人からすれば「乱行してるんでしょ?」「浮気したいんでしょ?」などと思われるなど、誤解もあるかもしれません。
それに、ポリアモリーの関係性では、お互いに秘密を持つことはNGであり、パートナー全員に対して誠実でなければいけないとされています。おそらくは、思慮深さと知性がなければ成り立たない関係性です。
誰か1人の人生と向き合うことも大変なことですが、ポリアモリーとなると複数の人と真剣に向き合うことになります。その忍耐力がなければ実現させるのも、継続させるのも難しそう。
ただ、「1人の人しか愛さない」という「モノガミー」の関係には向いていない、という人には、ポリアモリーはより自然な関係性であり、受け入れられるライフスタイルになるのかもしれません。
また、ポリアモリーの中でも、関係する人全員が男女関係なく愛し合うのを「キッチン・テーブル・ポリアモリー(KTP)」というそう。もし実現すれば、誰もいがみ合うことのない楽園のような生活になるでしょう。
筆者はモノガミーですが、もしKTPのように、複数の人とラブラブなサークルができて一緒に暮らせたら、まず生活が楽そうだな…と感じられました。家事や仕事、子育ても分担できて楽かもしれません。
日本ではポリアモリーはまだ浸透していませんが、ポリアモリーの実践者や理解のある人の集まる交流会もあるようなので、気になる人は参加してみるといいでしょう。
誰かを傷つけるような恋愛はやめよう
2人以上の人を好きになったという状況で、一番危惧するべきなのは周囲の人の気持ちです。
あまり自分が「複数の人に恋をしている」ということを、周りに安易に打ち明けたり、相談するべきではないでしょう。日本ではモノガミーの恋愛観が当たり前ですし、自分の好きな人たちに恋をしている他の人がいれば、こちらのことは邪魔に思うはず。
つまりは、2人以上好きな人がいるという状況は、1人の人に恋をしている時以上に敵が増えやすくなるということ。
「恋のライバル」といえば聞こえはいいですが、もし自分が恋心を寄せている誰かのことを、他の人も同じように好きな気持ちを持っている場合、その相手は自分の「敵」ということになってしまいますよね。
そこで、もし好きな相手が自分の気持ちに応えてくれたとして、「実は他の人のことも好きなんだよね」なんてことがバレたりしたら。一気に身の回りが敵だらけになるでしょう。
おそらくは好きな相手も、恋のライバルもこちらのことを嫌いになるでしょうし、周囲からの自分の評判にも影響します。
それに、自分の心が傷つくのは当然ですが、この時周りの人も同じように傷ついています。2人以上の人を好きになるということは、そういうリスクがあるのです。
そのような地獄の修羅場におちいる前に、もし2人以上好きな人がいて、1人に絞ることができない、または全員を諦めることもできない状態なら、ポリアモリーの関係性を調べてみることをおすすめします。
現代では、恋愛の対象や嗜好が人それぞれで、非常に多様であることにも、少しずつですが理解が進んでいます。恋愛スタイルにも、居心地の良い自分の居場所を探してみてはいかがでしょうか。
コメントを残す