最近、10代〜20代の若者の間で流行している「キスフレ」という言葉。
「キスフレンド」の略であり、つまりは「キスだけする友達」という意味です。恋人関係ではなく、セックスだけする相手のことを「セフレ」と呼びますが、それと同系統の言葉として定着しつつあります。
「セフレ」は昔からある関係性ですが、「キスフレ」とは具体的には一体どんな関係性なのでしょうか。本当にキスだけで、それ以上の肉体関係には絶対にならない、といわれてもイマイチ信じられない気分になりますよね。
この記事では、その「キスフレ」について徹底的に解説。キスフレと恋人、またはセフレとの線引き、「浮気」との境界線やキスフレのいる人の割合、そしてキスフレの作り方について迫ります。

今日中にキスフレと出会いたい人におすすめしたいのが最大手マッチングサイトの「ハッピーメール」です。プロフィール検索で「キスフレ」と入れると、キスフレ募集目的の男女が沢山HITします。また、会員になると見れる掲示板にも、その日の内に出会いたい男女が盛んに書き込みをしていて、目的別にもソート出来るので、目的にあったぴったりの人物がすぐに見つかります♪
キスフレって一体なんなの?

「セフレ」はまだ「割り切った体の関係」ということで大昔からある関係性ですが、「キスだけする友達」という「キスフレ」の関係はなかなかに意味不明に感じられる人も多いでしょう。
なぜかといえば、「お互いキスしたいと思えるくらいには魅力的に思っている発情期の男女が、キスだけで止まれるわけないじゃないか!」と考えられるから。
ただ、「キスフレ」という関係性はある意味サブカル的な「流行」として存在しているよう。SNSなどでは「キスフレ募集」のハッシュタグも見かけます。
それらの投稿を見るに、そこには、「恋人が欲しい」という心理と「セフレが欲しい心理」とは明確に異なる「キスフレを作りたい」という心理があるようです。
しかし、万が一恋人がいるのにキスフレもいるとしたら、それは問題です。恋人とお互いそれを承認しているのでなければ、浮気になってしまいますよね。
浮気のボーダーラインにも関わってきますが、他にもハグ(抱きしめること)だけする「ハグフレ」そして添い寝だけする「ソフレ」と呼ばれる関係もあるよう。
なぜそれらの関係性が「恋人」ではいけないのか、人によってそれぞれの事情がありそうです。
キスフレがいる人がどれくらいいるのかアンケート調査もしつつ、「キスフレ」という関係性について具体的に探ってみましょう。
「キスフレンド」とは具体的に何か?
キスフレンドの略である「キスフレ」とは、文字通り「キスをする友達」のこと。とはいえ、一般的な友人関係とは異なり、非常に距離感の近い関係性です。
欧米文化では挨拶の時、異性同性関わらず友達にキスをすることもありますが、キスフレがするキスはそういった軽いものではなく、恋人同士のキスのような濃厚なキスも含むようです。
そんなキスをする相手なのになぜ付き合わないのか、と思えたものですが、「恋人同士」という関係性には色々と「縛り」がありますね。
浮気を前提とした恋人関係というのは基本的にありませんから、「恋人」とはハグもキスもそれ以上のことも、恋人限定となります。
しかし「キスフレ」は付き合っている間柄ではないので、恋人がいない限り何人いようが罪悪感もなさそうです。
そういった意味では「キスフレ」とは「ポリアモリー(同意に基づく複数人による恋愛関係)」に近い関係性かもしれません。
ただ、キスフレとなると「セックスはしない」というところに意味があり、周囲の人間関係を巻き込んでトラブルを起こさなければ、プラトニックかつ恋人に対する責任を負わない、簡単で限りなくグレーな「友情」のかたちと言えそうです。
キスフレが欲しくなる心理とは
「キスフレ募集」をしている人は、なぜ恋人ではなくあくまでも「キスフレ=キスだけする相手」が欲しいのでしょうか。
体だけの関係である「セフレ」ではなく、というところがポイントになってきそうですが、まずは実際に「今はいないけど、キスフレが欲しい」と感じている人の意見を見てみましょう。(根拠のアンケート結果は後ほどご紹介します)


キスはいいと思う。
最近はネット社会でもあり、自分以外の他人と会って交流することが若干減ってきたと思う。
ネットでは相手の顔が見れない状態(見えたとしても同じ空間にいない)と現実で会う他人が怖くなる。そのため、自分が他者との距離を作ってしまいがちです。
ですが、もしキスだけをする相手がいたとしたら、キスにより他者との距離、つまり怖いと言う感情がなくなった。その人を信用しているんだなと感じれると思ったからです。
例え恋人じゃなくても。
これらのように、キスフレに対して肯定的な意見では「寂しさを埋められる」「安心感を感じられる」とうように考えている人が目立ちました。
特に20代の男女では、「特に自分はいらないけど」という条件でも、キスフレという関係について抵抗感がない人は以外に多く見受けられました。
ネット社会で変化した現代の人間関係の中で、「寂しい」という感情を持つ人も増えているのでしょうか。そんな気持ちを埋められる相手として、キスフレを探している人も増えているのかもしれませんね。
「キスフレ」と「恋人」の線引き
「キスフレ」という存在がもしいるとしたら、「恋人」とはどのように関係性が異なるのでしょうか。
まず、「恋人」とは端的にいうと、「お互いだけ」という約束です。
一般的には、手を繋いだりハグをしたりキスをしたり、またそれ以上の体の関係を持つことを前提とし、お互いに対して特別な「好き」の気持ちを持ってパートナーとなること。
つまり恋人とは「お互いだけを特別な存在として他の人や友達と区別する」ことで、口約束をもとにお互いを独占できる関係性であること、といえます。
もちろん、カップルは年齢関係なく体の関係を持たなくても成り立ちますし、複数人でも成り立つことがあります。カップルのあり方はお互いが認め合って、「私たちは恋人同士です」という認識があれば成立するもの。
そこで、成立しているカップルに対し、そのどちらかが容認していない他人が介入することは「浮気」になりますね。具体的には、恋人に内緒で他の人と二股するなど、許可なしで他の人とも恋人関係を持つことは一般的に許されないことです。
それが「結婚」となると法的な拘束力を持ち、社会保障や税金対策にメリットがある代わりに、浮気をすると慰謝料という「罰金」が生じるという仕組み。
では、上記を前提として「キスフレ」という関係性を考えてみましょう。
キスフレは「恋人」ではなく、そこに「独占」の要素はありません。たとえキスフレが2人いても3人いても、恋人関係の「浮気」にはあたらないので、誰からも責められる要素はない、ということになります。
なので、もし自分にキスフレがいたとして、その相手に他にもキスフレがいることを「嫌だな」と感じるとすれば、それは「恋」に片足を突っ込んでいるのです。
要するに「恋人」と「キスフレ」の決定的なボーダーラインとは、「相手を独占できるかできないか」というところ。それを心地よく感じるかどうかで、キスフレを作ることに適応するかしないか分かれるでしょう。
恋人がいるのにキスフレもいたらそれは浮気
もしキスフレが欲しいと思うのだとしたら、自分の人間関係に徹底して注意を払うべきです。
なぜかといえば、恋人がいる場合、キスフレを作ることは浮気になり得るから。もし自分の恋人が「キスフレ作っていいよ」と容認しているなら問題はなさそうですが、自分の恋人に黙って他の人とキスをするのは基本的に「浮気」と考えましょう。
また、自分はフリーだとしても、恋人がいる相手とキスフレになるのもNG。
その相手が「恋人がいない」と嘘をついていた場合はこちらに罪はありませんが、相手に恋人がいることを知っておきながらキスフレになれば、相手の恋人からどんな制裁を下されても文句は言えません。
法的拘束力のある「結婚」では、厳密には「体の関係を持った時点」で法的に浮気(不倫)が成立します。しかし、恋人関係のどの段階を浮気とみなすのかは人次第です。
たとえば手を繋いだ時点で浮気とするのかどうかはその人によりますが、一般的に「キスをすること」はなかなか親密な相手に対する行動。自分に恋人がいる時や相手に恋人がいる場合にキスフレを作るのはやめておいた方がいいでしょう。
「〇〇フレ」シリーズのその他のやつ
「セックスフレンド」の「セフレ」から始まり、「キスフレ」や「ソフレ」など、恋愛関係にまつわる言葉は最近多様化してきました。
種類を分けると、
- セフレ(セックスフレンド):セックスをするだけの関係。
- キスフレ:キスするだけの関係。
- ソフレ(添い寝フレンド):添い寝をするだけの関係。
- ハグフレ(ハフレ):ハグをするだけの関係。
- オフレ(お風呂フレンド):一緒にお風呂に入るだけの関係。
これらが台頭しています。
「セフレ」は数十年前からある言葉ですが、「キスフレ」「ソフレ」「ハグフレ」はわりと最近のもの。実際にこれらの言葉や関係性が流行しているのかどうかは微妙なところですが、新しい4つの言葉が「セフレ」と分かれてきたのには、理由がありそうです。
そこには「セックスをしたくない」ということと、「恋人が欲しくない」という心理が伺えるでしょう。
キスだけする「キスフレ」、添い寝だけする「ソフレ」、ハグだけする「ハグフレ」、お風呂に入るだけの「オフレ」はどれも、それ以上の関係には進まないことを前提としています。
また、上記のどれも「恋人」という約束事の関係でもありません。縛りのない自由な関係のなかで、キスやハグ、添い寝だけといったような距離の近い関係を、複数の人とつくります。
これらの関係は「寂しい」という気持ちを埋めるためであり、性欲を解消するためではないと考えられます。「キスフレ」はそのキスの仕方によっては限りなく性的になりますが、人それぞれに、セックスではなくキスだけで止める理由がありそうです。
誰かに受け入れられたいという気持ちや、寂しさを埋めたいという気持ち、1人でいたくないという気持ちを共有する「誰か」が、「恋人」という特定の人物でなくてもいいとしたら、キスフレなどといった縛りのない自由な人間関係もありなのかもしれません。
これらのような関係を「浮気者」と考えるのかどうかは、思想の違いで分かれてくるでしょう。
「セックスをしたくない」という心理
キスやハグや添い寝はしても、セックスはしない、付き合わない。
このボーダーラインとは、どのような心理から生まれるのでしょうか。
まず、今の20代から30代以降の大人の世代にとって「セックス」は「大人の階段」と例えられいた風潮もあり、性経験が一種の通過儀礼のようなものとしても捉えられることがあります。
「未経験なことが恥ずかしい」というような同調圧力で、ただセックスを経験したいからというよりも「周りと差をつけたいから、舐められたくないから」という理由でセックスを経験しようとした人もいるでしょう。
しかし、SNSが普及している現代、誰がどんなことを考えているのか、一個人の意見が隠れることなく誰の目にも止まる可能性のある時代で、「セックス未経験が恥ずかしいこと」という固定観念は崩れてきています。
たとえば、「もう30代なのにセックスしたことないのなんて、自分くらいしかいないのでは」という不安があっても、SNSで検索してみると同じような人は結構いるということに気がつくでしょう。
それに、恋愛のかたちも一種類ではないことも、ネット上は気が付きやすい環境です。普遍的な「男女1対1の恋人」というかたちだけではなく、性別や人数、恋人同士で何をするかということも、本来は非常に自由で多様であることが広まっています。
性病や妊娠のリスク、経済悪化による少子化など色々な理由がありますが、「わざわざ人とセックスをすること」が、恋愛関係の中ではもはや当たり前ではないのかもしれません。
「したくなければしなくていい、恥ずかしくなんてない」「セックスだけが愛情表現ではない」「必ずしも恋人がいないといけないわけではない」などと、自由で寛容な環境が許容される時代なのだとすれば、キスフレやハグフレのような交友関係も自然に思われます。
「私はセックスをしない」という選択肢が一般的に認められることで、救われる人も一定数いるでしょう。
年齢的に性経験がまだ早いと感じたり、どんな年齢だとしても性経験に不安があったり、特定の恋人を作りたくない場合にも、「キスフレ」のような関係性は癒しになるのかもしれないですね。
キスフレがいる人ってどれくらいいる?一般男女にアンケート調査

具体的に、キスフレがいるという人は世間にどれくらいの割合でいるのでしょうか?
今回の記事の為に、一般男女296名にアンケート調査を実施しました。
調査目的 | 適切なコンテンツの提供を目的とした恋愛に関する意識調査 |
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調査方法 | WEBアンケート(ランサーズ) |
調査対象者 | 一般男女20代~40代 |
有効回答数 | 296名 |
調査実施期間 | 2020/7/9~2020/7/14 |
こちらの集計結果を見ながら、キスフレという存在の実態について考察してみましょう。
今回アンケートにご協力していただいた296人(男性98人、女性198人)中、キスフレがいるという人の割合は以下のような結果となりました。

男女296人中、キスフレがいるという人は18人。1割にも満たないという結果となりました。しかし言い換えれば、100人中6人程度という割合で、キスフレを持つ人がいるようです。
「キスフレがいる」と答えた人が、なぜキスフレがいるのかという理由を見てみると、

面倒なこともなく、キスだけならのめり込んでしまうこともないので

エッチよりキスのほうが落ち着いたり、安心できるため。

キスはストレス軽減になると聞いたことがあるから。
これらのような、「キスに癒しを求めていること」または「それ以上の関係を面倒と感じている」といった意見が目立ちました。
キスフレがいる人の大まかな割合と、キスフレを作る理由は大体わかりました。しかし、キスフレという関係は誰もが賛成するものなのでしょうか?
続いて、「キスフレがいたらいいなと思うかどうか」というアンケート結果を見てみましょう。

結果では、7割もの人が「キスフレはいらない」と思っているよう。しかしキスフレが欲しいと思っている人は81人と、実際にキスフレがいる人よりも多い結果です。
キスフレが欲しいと思ってはいても、その多くの人が相手探しを実行に移せてはいないという状況ということがわかります。
以外にも、世間ではキスフレの需要があるのかもしれませんね。
データから見るキスフレのメリット、デメリット
キスフレに関する調査の中で、興味深い結果が出ました。こちらのデータをご覧ください。

「キスフレがいる」と答えた人に対し、「キスフレとそれ以上の関係になってしまった」という経験がある人を洗い出しました。
その数なんと、キスフレを持っているという18人中、12人もの人がキスフレの相手と体の関係を持ってしまっていたのです。
それってキスフレじゃなくてただのセフレじゃん!て感じですよね。
それだけ、キスフレを作るということには、「相手がただのセフレになる」というリスクを持っているのです。
キスフレのメリットが「癒されるから、面倒な関係になりにくいから」ということに対して、「相手がセフレになりやすい」ということをデメリットと考えたときには、キスフレという関係もイマイチいい相手とは言えないかもしれません。
また、キスフレという関係について、以下の2つのような対立的な意見もありました。

キスフレは良いと思わない
純粋にキスをするだけの関係の必要性がわからないため。
キスでも何でも好意ある人だからしたいと思うわけで、好意が無い人とキスをする意味がわからない。
もし、好意がある相手とってなら交際を出来る努力をしてちゃんとした関係になった方が良いと思います。

キスフレがいたら良いと思う
体の関係は疲れます。仕事で疲れているのに欲求を満たすためだけに体力を使いたくありません。
定期的にキスできる人間がいれば、疲労感がまったくなく自分の欲求を満たせる。
実に効率的で効果的だと思いました。
これらの意見のうち、「キスフレはいいと思わない」という男性の意見は、一般的な考え方においてはド正論です。特にキスをするという行為のみに関して、特に他人とする必要はないという意見。
反対に、「キスフレがいたら良いと思う」という男性の意見では、「疲れを癒したい」という意見です。日常的に疲労するような環境では、セフレや恋人のような関係よりも、手っ取り早くあまり場所を選ばないキスだけの方が良い、というところでしょうか。
どうやら、キスフレという関係性には「現代社会で働く疲労困憊した若者の要望」という本音も含まれているように考えられます。
「ただキスをすると癒される」と思えるタイプの人にとっては、忙しい時期にキスフレという存在が助けになるのかもしれませんね。
キスフレの作り方

ここから、「キスフレが欲しい!でもどうやって作ればいいのかわからない」という人向けに、キスフレを作る方法について考えてみましょう。
まず「キスフレが欲しいな」と思ったら、なぜ「セフレ」でも「恋人」ではなく「キスフレ」が欲しいのかを一度よく考えてみることです。
特に理由もなく試してみようとしている時には、キスフレを作ることのメリットやデメリットについて知っておかなければ、思わぬトラブルに見舞われることもありそう。
自分がどうしてキスフレが必要なのかわかったら、まずはマッチングアプリや出会い系サイトで探してみることをおすすめします。
合コンや街コンもいいでしょう。大切なのは、自分の普段の活動範囲や交友関係の外で探すこと。キスフレとは、まだ一般的に世間が認めている関係では必ずしもないですから、公にするには注意が必要です。
また、万が一キスフレのことを好きになってしまった時のことも考えておきましょう。キスフレと恋人関係になりたいと思った時には、ストレートな恋愛よりも事情が複雑ですから、よくよく自分の考えをまとめておきたいところです。
これらのことについて、順を追って紐解いていきましょう。
キスフレが必要なときとは
セフレでも恋人でもなく、キスだけする相手、「キスフレ」が必要なときとは、どういうときでしょうか。
漠然と「キスしたい」という気持ちが大きいのですよね。しかし、一緒にいればいつでも好きなときにキスをおねだりできる恋人ではなく、「キスフレ」が欲しいという心理とは、どのようなものでしょう。
まず、「恋人はいらない」ということが大前提にあることが考えられます。学業や仕事で大事な時期など、恋人を作っている場合ではないとき、恋人の存在が邪魔になるであろうタイミングで「キスしたいなー」と思っても、我慢するしかありません。
キスフレとはそのようなときに、都合の良い存在ではないでしょうか。筆者はそれほどキス魔の素養がないのでわかりませんが、キスをすることが大好きな人にとっては、いいなと思える人とキスをすることで、大きな癒しになるのでしょう。
ただ、キスフレは本来セックスもしない関係なので、心の結びつきの強い恋人よりも淡白な関係であるセフレより、もっとサラッとした関係性です。
キスだけする関係ということは、恋人にしたいほどお互いに興味はないし、体の関係にも興味がないということ。つまりは特別にデートもしないし、わざわざ時間を作って会いにいくのもちょっと不思議です。
つまりキスフレが必要なときとは、キスをすることが好きな人が、ただちょっとした「スキマ時間」にイチャイチャする相手が欲しいとき、ということになります。
恋人ってめんどくさいもの?
キスフレが欲しいと思っている人の傾向で、特に「恋人はいらない」という考えは特徴的です。
キスフレやセフレなどという限定的な関係を求めている人にとっては、恋人とは「面倒なもの」と思えるよう。
確かに、恋人関係は「義務化」してしまうと厄介な側面があります。
「週に何回デートしないといけない」「記念日や誕生日にはプレゼントを買わないといけない」「LINEなどメッセージを送り合わないといけない」などのように、「相手のために何かをしないといけない関係」だと捉えてしまうと恋人の存在は面倒に感じるでしょう。
また、「遊んでいたい」タイプの人にとっても恋人の存在はただの足かせでしかなく、いろんな人と関係を持ちたくても、恋人がいたら気の毒なので自由恋愛ができません。
ただし、これらのように「恋人」という存在が面倒に感じる原因は、相手や自分を「恋人という役割」として捉えられるから。
たとえば、いわゆる「恋に恋している」タイプで、相手の人柄や個性よりも「恋人がいるというステータス」を重視したり、「恋人がいる自分が好き」という場合だと、恋人がいてもだんだんと相手に飽きてしまうというパターンも起こります。
また「偶然出会った相手と自然な流れで意気投合し、親友かつ恋人になる」というのではなく、「相手と自分とで恋人に求める条件のすり合わせをし、お互い無理がなさそうだから付き合う」という場合、お互いと真剣に向き合おうとしない「仮面夫婦」のような関係になってしまうでしょう。
よって、「恋人がいらない」という気持ちは、言い換えれば「恋人にしたいと思える人がいない」ということでもあり、なおかつ「無理に相手を探そうとも思わない」という、ごく自然なスタンスともいえますね。
そんなときでも、なんとなく寂しいという気分の時に、キスフレという存在が欲しくなるのかもしれません。
マッチングアプリでキスフレって探せる?

ここで、具体的にキスフレを探すアクションを考えてみましょう。
まず今すぐにできる方法はといえば、マッチングアプリを使って募集をかけてみることです。
マッチングアプリは自分の生活圏の範囲で相手を探せますし、かつ自分の知り合いや友達の知り合いとは出会いにくくできているので、キスフレを探していることが周りの人にバレにくいメリットがあります。
ただ、婚活アプリのような、恋人や結婚相手探しに真剣な人たちが集まるアプリは使えません。「恋人はいらないけどキスフレを探している」なんてプロフィールに書いてしまえば、最悪の場合強制退会もありえます。
キスフレ探しに使えるマッチングアプリ、は数あるマッチングアプリのなかでも、『Tinder』のように、探す相手の条件を自由に設定できるアプリがおすすめ。
Tinderは恋人でも友達でも、様々な相手探しに特化しているので、自分のプロフィールに「キスフレを募集している」と書いても問題ないでしょう。
しかし、特に女性の場合、恋人探しを装って体目的で相手を探す「ヤリモク」と呼ばれる悪質ユーザーもいるので、そのような相手に当たらないよう注意が必要。
また、「キスフレ」という関係性はまだ世の中で一般的ではないので、思わぬ誤解を生む可能性も考えられます。
ひとまずは、「友達を探している」というかたちで相手を探し、マッチングした人とメッセンジャーなどで「キスフレってどう思う?」などと聞いてみて、相手の考え方を探ってみるといいでしょう。
街コンや合コン、イベントでも
合コンや街コンに参加することでも、キスフレを見つけることができるかもしれません。
条件としては、キスフレのような「ちょうどいい相手」を探している相手と出会うことですから、「ガチ」で恋人探しをする場は合わないでしょう。
恋活や婚活のような、明らかに付き合う相手を探すところだと、こちらのニーズに沿った相手は見つかりにくそうです。そのため、趣味の交流会である「趣味コン」のような、比較的ライトな集まりに参加するといいでしょう。
また、ビアガーデンや納涼船のようなイベントでも色々な人と出会う機会があるので、友達と一緒に参加してみるのもよさそう。クラブやバーなんかでも出会いはあります。とにかく、自分と同じように「キスフレ」のような関係に興味のある人を探しましょう。
ただし、「出会いの場」にやってくる人の多くは恋人、もしくは「体の関係」を求めている人がほとんどだと考えておいた方がいいかもしれません。
キスフレは恋人でもセフレでもないので、探すのはなかなか大変かもしれないので、もしも見つかったら関係を大事にした方がいいでしょう。
キスフレを作るときの注意点
キスフレは、自分がしたいと思った時にちょっとした時間を割いてキスができるのが理想的ですが、あまり身近な存在をキスフレにすると、様々な弊害があるでしょう。
最も懸念すべきなのが、周囲の人たちの目線。学校や会社など多くの人と交流のある場所では、恋愛関係のスキャンダルも筒抜けになりやすいところがあります。
そこで同級生や同僚とキスフレになると、誰かにバレてしまった場合、人間関係が壊れたり複雑化しやすくなるので、なかなかキスフレという関係を作るのは厄介です。
キスフレとは、流行っているとはいえ、世間一般ではまだ理解されていない関係性。普通に付き合うよりも、人の恨みを買ったり誤解をされやすい関係といえるでしょう。
これらの点について、具体的に説明していきます。
基本的に同級生や同僚はやめておいた方がいい
学校や会社など、普段の自分の活動場所では、「疲れた時やストレスが溜まった時にキスができるような相手がいたらいいのに…。」と思う人もいるかもしれません。
しかし、自分の身近な環境でキスフレを作ることは、リスクがあります。特に同年代の集まる学校では、恋愛模様もただでさえ複雑なはず。
たとえば、誰か同じ学校の生徒や同僚とキスフレになったとしたら。もしキスしている場面が誰かに見られたら、ただのキスフレで付き合っていないとしても、まず「付き合っているんだな」と思われます。
そこに誰か、自分かキスフレのことを好きな人がいたとしたら。付き合っていると思われたら嫉妬で恨みを買うこともありますし、また「ただのキスフレです」と弁明しても、さらに恨まれる可能性だってあります。
「キスフレ」というのは一般的ではない、ちょっと不思議な関係性です。「キスフレ」という関係の形に対して、よく思わない人もいるでしょう。
学校や会社のような人がたくさん集まる場所では、ウワサ好きの人も集まりますし、一度悪いウワサを流されると、結構な風評被害をこうむることもあり得ます。
自分にも相手にも悪気はないのに、関係ない他の誰かに嫌な思いをさせたり、その結果自分も不愉快な目に合うかもしれない。残念なことに集団というのはそういうことが起こりやすい場所なので、慎重に行動してください。
キスフレを人間関係のリスクなしで作りたければ、自分の学校や職場と関係のない場所の相手を選ぶのがおすすめ。マッチングアプリなどで相手を見つけましょう。
「キスフレ」は一般的な関係ではない
恋愛関係の最もスタンダードなかたちである「カップル」という、一対一の恋愛スタイルは、三角関係や浮気のような複雑なことをしなければ、周りの人にも祝福される関係です。
一方、「セフレ」という関係は、付き合っているわけでもなくただ体の関係を持つという、周りの人には秘密の、やや後ろめたい関係。とはいえ、セフレという関係性は一般的に知られていますね。
しかし、「キスフレ」という関係はどうでしょうか。その単語さえ知らない人もまだまだ多く、一時的な流行でそのうち消えていく関係性かもしれません。
「キス」がしたいというだけのために作る関係性のため、それなりにマニアックな「フェチ」の領域ですし、人によっては理解しがたい関係性でしょう。
そのため、「キスフレを作りたい」と思ってマッチングアプリなどで呼びかけても誤解を生むこともあり得ますし、誰かに「キスフレになって」と頼んでも、よくわからないということで断られることも多そうです。
あくまで、「キスフレ」とは普遍的な関係性ではないのです。「キスフレが欲しい」と思っている人同士でしかマッチングしにくいですし、キスフレが欲しいと思っているからといって、相手が誰でもいいというわけではないのですから。
「美女・イケメン」のような、外見にアドバンテージのある人はキスフレのような相手も作りやすいですが、普通にはキスフレが欲しいと思ったら、相手に「付き合うんじゃダメなの?なんでセックスしないの?」などと聞かれた時に「キスフレがどんな関係でどんなメリットがあるのか」ということをしっかり説明しなければいけません。
こちらの記事を紹介してもよいですし、大切なのは誤解を生まないこと。いずれにせよ、キスフレ探しは恋人探しやセフレ探しよりも慎重になりましょう。
キスフレから恋人関係になるには
キスフレと呼べる関係の相手のことを、もしも好きになってしまったら。そんなドラマチックなことなかなか現実で体験することはありませんが、もしそうなってしまった時には、どうすればよいのでしょうか。
まずするべきことというのは、自分の状況を把握することです。以下のポイントをメインに、現状と気持ちを整理してみましょう。
- 自分と相手の詳しい関係性
- 相手の自分に対する感情
- 相手のどこが好きになったのか
- 自分が本当はどんな関係を欲しているのか
はじめに、自分と相手の具体的な関係性について整頓しましょう。「キスフレ」とひとことで表現できるほど、人との関わりは単純ではないはずです。
元恋人とキスフレになっただとか、友達の彼氏や彼女とキスフレになってしまっただとか、セフレがキスフレになっただとか、恋愛関係は綺麗なことばかりではないですよね。
ただし、これらのようなより複雑な関係性の時には、「キスフレを好きになった」という問題以前に解決しなければいけないことがあります。時には自分の気持ちを犠牲にする必要も考えながら、できるだけ関わった人全員が救われる道を選びたいところ。
また、相手の自分に対する気持ちも把握しておきたいですね。ただ淡白にキスをするだけの相手だと思われているのか、相手は本当に恋人が入らないのか、直接聞いて確かめられることは聞いておきましょう。
そして最も大切なのが、自分が「相手のどこを好きなのか」というポイント。
「やさしいから」「自分を受け止めてくれるから」のようなあやふやな答えだとしたら、それは一時的に恋に支配されているだけかもしれません。友達なら優しくて当然ですし、「自分を受け止めてくれる」のような受け身のスタンスではなかなか恋愛はうまくいきません。
「キスが上手いか、気持ちいいかどうか」というのは、知識やテクニックだけではなく、相手と心まで通じ合っているかというところも影響します。
同時に、相手のことを好きになってしまったとしたら、自分が本当はキスフレのような、恋人でもない関係に満足していないという現実も受け止めないといけません。
相手のことが好きでも、キスフレという関係に満足しているなら悩む必要はありませんが、相手に他のキスフレがいたり、好きな人や恋人がいることに不満を感じるのだとしたら、それは恋愛感情による「独占欲」なのだといえます。
一旦思考を止めてシンプルに考えてみる
もし、キスフレの相手と複雑な関係のなか、複雑な感情を抱いてしまって、考えがまとまらないとしたら、一旦考えるのをやめて気持ちをリセットしてみましょう。
難しいことを考え続けていると、意外と単純な問題であることに気がつかなかったりします。
もしくは、ただ「自分はどう思っているか」という部分だけで考えてみること。
もし自分がキスフレのことを好きになってしまったことで辛い気持ちなら、相手に「もうキスフレ続けられない」といって離れていくことも視野に入れましょう。
はじめから「キスフレ」とは恋人でもなく純粋な友達ともいえない、キスをするだけの薄情な関係のはず。ただ単にキスをするだけで満足できなくなったら、その時がキスフレの関係が終わる時です。
また、自分の気持ちにきりがつかないなら、一度相手と距離を置くことも有効でしょう。相手と連絡をしばらく絶って、冷静さを取り戻せば、本当はどうしたいのか、どんな感情になっていたのか客観的に判断することができます。
キスフレとは、お互いに「恋人がいらない」という気持ちが前提の関係なので、もし好きになってしまったキスフレ相手に告白しても、うまくいかないことの方が多いと思われます。
基本的には、キスフレの関係でいるのが辛くなれば離れていくしかありませんが、自分の気持ちを正直に伝えることまではしてもよいのではないでしょうか。
どんな状況でも、ちゃんとコミュニケーションをとって、わからないことをそのままにしないようにしましょう。
多様化する恋人関係の時代
現代では、恋愛関係のかたちも多様化しています。
一般的に昔から認められていた「恋愛→結婚」、そして問題視はされながらも存在する「浮気」「セフレ」の関係から、多人数で恋愛をする「ポリアモリー」や性的関係を持たない「Aセクシャル」、また「キスフレ」「ソフレ」のような限定的な関係まで。
男女1対1の「恋人同士」という関係以外、周囲の人から認められる関係というのはあまり多くありません。キスフレという関係も、あまりよく思っていない人の方が多数派です。
しかし、都会的な考え方でいえば、「人の恋愛に口を挟むな」という、距離をとった人間関係の方がメジャーではないかと思われます。キスフレだろうが「ポリ」だろうが、周囲の人間関係に悪影響がないなら批判される筋合いはない、という意見。
少子化とはいえ人間は道具ではありませんし、現代は「産めよ増やせよ」の時代ではありません。恋愛結婚がただ子孫を残したり、家系を継ぐなどの目的ではなくなり、「身近で特別な人間関係のかたち」になったともいえます。
そのように恋愛というものがただひとつの方法ではなく、自由でいろいろな形式を持つことが表在化するなか、今まで一般的な恋愛が合わなかった人たちにとっては、自分の居場所が探しやすくなったのではないでしょうか。
筆者もメジャーな男女の恋愛結婚を経験していますが、自分に影響が特になければ、友達や他人の恋愛模様については口出しをしないと決めています。
あまり他人の関係に頭を突っ込んでも良いことはありません。周りの知り合いや友達が「キスフレ」のような特殊な恋愛関係を持っていたとしても、特に巻き込み事故のような目に合わないなら「その人の生き方なんだな」と考えてそっとしておいてあげましょう。
ちょっとしたときめきが欲しいときに気軽に会えて、それ以上の関係になってしまう恐れのないキスフレは魅力的です。結婚前はそういう相手がいたので、恋しい気持ちもあります。